薄暗い日曜の午前にカクテルを
この一眼レフのカメラは、あまり大きな声では言えないけれど、波打ち際で拾った。
その日、8月のちょうど半ばで、ちょうど真ん中で、もちろん暑くてたくさん汗をかいた。
マリンタワーで大好きな彼女と喧嘩し、しばらく口を利きたくないと告げられた。
それで夜中、アパートからこの海岸まで、スクーターでやってきて、浜辺を歩いていた。
そしたら、少し砂をかぶったこの一眼に出会うことができたのだ。
拾って、重さに驚いてさまざまなフォトを何枚か撮ってみた。
一眼の持ち主より、うまく撮れるかもしれない。
彼女の笑顔撮れたらなー、とか、意外とピント調節ってめんどくさいなー、とか一人で考えていた。
明日あたり、なんとか会ってくれるなら、恋人に僕が悪かったと謝りたい。
元通りになったら、この一眼レフ、落とし主に届けよう。
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